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Flavor coffee
ネルドリップの研究
(単なる雑記帳)
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総合案内所(1F) /器具であそぼー(7F)

ネルドリップは抽出技術の頂点です
(・・ぼくはそう考えます)
そのネルのおもしろさを少しだけ書いてみたいと思います
ただし・・ぼくの知っていることがすべて正しいとは限らないので気をつけて!


ネルドリップの研究 メニュー
・水を吸い取るということ
・まるに近付くということ
・内起毛の特徴
・外起毛の特徴
・ペーパーとの違いについて
・オイルの通過について
・ネルフィルターの寿命

* コーヒーの知識をある程度持った人のみお読みください

水を吸い取るということ
ネルドリップは水につけて保存されています。
当然・・・抽出するときにはネルをしぼって使います。
ここで問題となるのがふきんなどを使ってネルに残っている水分を
取るかどうかかです。

絞ったあとのネルから
3杯用で約12ccの水を吸い取ることができます。

この12ccの水をどう考えるか・・・
ネルに残っている水は、抽出時に最初に押し出される水となります。

つまり・・
抽出技術の判定となるはずの最初の数滴のコーヒーが
判定に使えなくなる。

技術の上達段階であればふきんなどで吸い取るという作業はやるべきだと思います。
まるに近付くということ
ネルドリップの特徴は支えがないことです
ペーパードリップではプラスチックの支えがあります
(いわゆる・・・ドリッパーです)
ネルは何もありません
つまり・・・布の張力だけで支えています
この構造のよさは力が全体にいきわたって・・・
全体で支えるということです
(まるに近付くということ・・・)
上からお湯をさすという力が粉を動かす力に変わりにくいのです
ペーパーよりも粉が動きにくいということ
これは味を考える上でもけっこう重要になります
内起毛の特徴
起毛を内にする場合・・・
ネルのろ過能力を最大限に使えます
どれだけ細かくひいてもこすことが可能なのです
かくはんを起こしても目詰まりはおきません
これはろ過をフィルター表面を使うのではなく・・・
フィルターの厚さをまんべんなく使うからです
内側に起毛がきているとどんな細かい粉も起毛の隙間でとまってしまいます
つまり・・・フィルターを三次元で使うことができるのです
だから内起毛の場合は、粉を細かく使ってかくはんを使ったような抽出に向くということです
きれいな味は外起毛こってりした味は内起毛というのが基本となる気がします
外起毛の特徴
起毛を外にする場合・・・
起毛を外にするということはフィルターとしては表面しか使えないということです
外側の起毛はフィルターとしての効果は期待できません
(表面を通過したら起毛の隙間は自由に抜けることができる)
外起毛の場合は、ネルの厚さでこすということはムリなのです
つまり・・・ペーパードリップと同じで表面しか使えないのです
この場合・・・細かい粉では目詰まりもしくは微粉が通過する可能性が高いのです
だから・・中びき程度の粉がいいと思います
そして・・・粉にあまり刺激を与えないようにしてお湯をさします
そうするとネルのオイルを通過させる特徴が最大限に発揮されるコーヒーができるのです
(内から外のほうが反発力ができにくい)
わかりやすくいうとネルで松屋式をやる場合は外起毛がいいと思います
そして・・・ペーパーの時と違ってオイルのはいったコーヒーができるのです
実は・・このコーヒーがアポロくん・ミニの味に似ているのです
ペーパーとの違いについて
ペーパーはオイルを通しにくい性質を持っています
これはペーパーが一回だけしか使わないということによる性質なのです
蒸らしのときにお湯をかけるとペーパーには水がつきます
本来オイルは液体ですから紙の隙間をとおることが可能です
(でなきゃあ・・・てんぷら油を紙でこすことはできない)
ところが・・水のついた紙というのはオイルを反発する力を持ってしまうのです
そのためペーパーフィルターではオイルが通らなくなってしまうのです
それに対してネルがオイルを通す理由・・・
これは単純にネルの油ヨゴレが原因です
つまり・・・何度も使ったネルというのは油で汚れています
この油ヨゴレのためにオイルを反発する力がなくなってオイルが通るようになるのです
これがネルの最大の特長です
オイルの通過について
ネルドリップと金属フィルターはオイルを通過させます
ただし・・・まったく意味が違います
金属フィルターは単純に穴が大きいのです
だから・・オイルも微粉もすべて通します
そして・・・カップの表面にオイルが浮きます
それに対してネルフィルターオイルでもお湯となじみのよいものだけを選択して通します
このためにカップにはオイルが浮かないのです
ネルフィルターの寿命
ネルドリップで使うネルフィルターはオイルを通すことが特長なのです
これがペーパードリップにない特長なのです
(ペーパーでもオイルを通す技術もありますが・・・)
そして、ネルドリツプのオイルというのはカップの表面に浮かないオイルなのです
(プレスのオイルと根本的な違い)
つまり・・・オイルの選択性があるところがネルドリップのすごさなのです

では・・・ネルの寿命はといいますと・・・
このオイルの選択性が崩れたときということです
カップにオイルが浮くようになったら取替え時ということです
オイルを通過させすぎる様になったらアウトというわけです

そのためか・・プレスの様にオイルがカップの表面に浮いているコーヒーを
ネルドリップの人たちは否定するのだと思います


制作/フレーバーコーヒー
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0563-57-1292
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