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Flavor coffee
松屋式コーヒーのいれ方・プロ用
(コーヒーが濁らない魔法の抽出法)
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(名古屋にある松屋コーヒー本店で開発されたコーヒーのいれかたです)
(株)松屋コーヒー本店
クリックすると地図がでます
住所/愛知県名古屋市中区大須三丁目30番59号
電話/052-251-1601


入れ方でこんなに違います
コーヒーは、いれたてでなければと思っていませんか
コーヒーは抽出の技術で劣化のスピードはまったく違うのです

抽出液劣化実験

写真拡大 click!

写真解説
A... 三日前に抽出。松屋式の入れたもの
B... 三日前に抽出。コーヒーメーカーで入れたもの
C... 二時間前に抽出。松屋式の入れたもの
D... 二時間前に抽出。コーヒーメーカーで入れたもの
備考:コーヒー豆はキリマンジャロを使用
上からの蛍光灯の光が乱反射してBとDのコップは白っぽくひかっています。
これが、コーヒーのにごりです

コーヒーメーカーは30分ぐらいでにごりが生じます。正しくハンドドリップした場合、 2~3週間はコーヒーがにごりません。正しく抽出されたコーヒーは劣化が遅いのです
熱い時は飲めたのに、冷めたらまずくて飲めないコーヒーというのは、 熱い時もまずかったのですが熱かったので舌が味を感じることができなかったのです。 冷めてくると人間の舌が敏感になってきてまずく感じるのです。 本来、おいしいコーヒーというのは冷めてもおいしいコーヒーです
(ちなみに冷めると、酸味を強く感じる様になります。 ですからアイスコーヒーは深いりにして酸味を消す方法をとります。 冷たいコーヒーはすっぱいより苦い方がおいしく感じますから)

松屋式コーヒーの入れ方教えます

松屋式ペーパードリップでいれたコーヒーは
いつまでも透き通っている
時間がたっても味が変わりにくい
時間がたっても濁りにくい
そんな、プロのコーヒーのいれかた教えます

器具一式
まず、器具をそろえます

松屋5人用金枠
松屋5人用ペーパー
カリタ600ccドリップポット
河野5人用サーバー

松屋の器具、通販できます。click!

ペーパーセット
ペーパーをミシンのところで折り曲げ、
ドリッパー(金ワク)にセットします

ミシンの部分で折り曲げたら、ペーパーを軽く広げます。 そして、今折り曲げたミシンの部分と反対側の折り目がついている部分を合わせます。 あわせたら、まったく折り目がついていなかった部分に先端から半分まで折り目をいれます。 ここで折り目を半分でなく完全に折り曲げるとペーパーはまるく開かずに四角い感じで開くことになります。 (先端から見ると折り目が十字になる)
この作業をしておくとペーパーが開いてくれますから金枠におさまりがよくなります。 もっと詳しく知りたい場合は、 松屋のペーパーの折り方 を参考にしてください。
ちなみに、コーヒーに使う水は、浄水器を通した水かミネラルウォーターを使ってください。 水道水を使った場合には、カルキがコーヒーの味を悪くします
詳しいことは、松屋式ドリップの弱点をみてください

基本的には、松屋式では、ペーパーをぬらしません。 しかし、もし紙くささがどーーーしても気になるようでしたら別にぬらしてもかまいません。 その辺が詳しく知りたいときは コーヒーをいれるときペーパーをぬらすべきか、否か? を参考にしてください。

コーヒーの粉は荒め
荒めにひいたコーヒーの粉を、
ドリッパーに入れます

(1人分約10g ひき方は荒目の方が良い)
1人から3人分ぐらいまでは、1杯あたり15gのコーヒーを使います
それ以上の杯数の場合は、1杯あたり10gにします
(結局、好みもありますけどね)
なぜ、1杯のときと5杯以上のときでコーヒーの量を変えるかは、 一杯だしの極意を参考にして下さい

コーヒーの粉の荒さはむらしの時間に関係します。 たとえば、30秒のむらしをおこなうと、30%の粉が水に沈み70%の粉が水に浮きます

細かい粉を使うメリタ式のようにむらした後、一気にお湯をそそぐ場合、 粉がすべて沈んでいたら湯がとおらなくなってしまいます。 半分以上の粉が水より軽いからメリタ式はこまかい粉がろ過できるのです
(つまり、どちらのひきかたがいいというわけではなくいれ方に適したひきかたにするということ)

松屋式はすべての粉を水より重くしてから抽出する方法をとりますから、 こまかすぎるとお湯がとおらなくなってしまいます

ですから松屋式は荒めの粉を使います

くぼみを作ります
スプーンなどで真中にくぼみをつけます

スプーンの背を使って穴を掘ります。スプーンの背を使うと粉が崩れにくくなります。 新鮮なコーヒーの場合は深めに、古いコーヒーならば浅めに掘ります。 これはお湯をさした時の粉の膨らみ具合で深さを決めます

(ちなみに新鮮なコーヒーは50gの粉から100cc~200ccの炭酸ガスが出ます)

お湯を注ぎます お湯を注ぎます お湯を注ぎます

沸騰した湯を真中にできるだけゆっくりかけ、サーバーにコーヒーがおちはじめたら、 円をかくようにしてまわりの粉にも湯をかけます。湯が粉全体に行きわたったらやめます

  1. できるだけ真ん中に細くお湯をさします。 コーヒーが下からしみ出すまではまん中にお湯をさし続けます

  2. 下からコーヒーがしみだしたらコーヒーの粉の乾いている部分とぬれてる部分の境界に お湯をさしてだんだんと大きな円を描くようにします。この時、ペーパーは下から順番にぬれてくるのが ベストです。

  3. お湯をさし終わったあともコーヒーが膨らむのが理想です。 最初元気よく膨らんで途中で膨らまなくなる時は焙煎の不備で火が豆のしんまで通っていない時に おこります。

    むらしというのは、いかに少ないお湯でコーヒーの粉の内部および、 粉の隙間のガスをいかにスムーズにぬくかが重要なのです

    ペーパーがぬれるとガスが通れなくなりますし、粉がぬれるとガスは泡になります。 一番スムーズにガスを抜く方法はお湯を下から順番にぬらしていくことですが、 お湯は上からしかさせないので、とりあえず真ん中の粉をぬらして、 その後はガスを外へ外へと押し出すようにお湯をさします

むらします
そのまま3~5分むらしておきます。 ふたがあればのせておきましょう。 この長いむらしが味のポイントです

むらしというのはコーヒーにお湯をさすことによりコーヒー内部のガスを蒸気でおいだし 抽出時にお湯が粉の内部までスムーズにはいり込める様にする作業です。 粉の内部にあるガスをぬくのには、まわりの湿度が高ければ高いほど有利なので、 蓋などをかぶせるとよいでしょう。

いりたてのコーヒーであっても3~5分むらすと粉内部のガスはぬけきってしまい、 次にお湯をさすと泡がでなくなります。 完全にむれたコーヒーは水より重いので、この粉を水の中に入れるとすべて沈みます

ちなみに、コーヒーの乾いた粉を水に浮かべて3分たっても沈みません。 これはコーヒーの粉の中のガスが水を押しのけてでてくるには力がいるのに対して、 蒸気が粉の内部に入りガスといれかわるのは力がいらないからです

蒸らしの部分は、抽出しているわけではなくコーヒーの表面を洗ってきているだけなので、 最初のコーヒーをすてた方がいいのではないかと考える方は、 蒸らしの時に出たコーヒーをいれるべきか、否か。 を参考にしてください。

ゆっくり湯をそそぎます
むらし終わったら、湯をまんべんなく常にゆっくりとかけるようにします。 この時泡を出さないことと、粉がペーパーの中で、できるだけ動かないように気をつけましょう

むらし終わったら、粉の中心より少し外側の部分に円を描きながら少し多めにお湯をさします。 粉がひたひたになるまでは少し多めにお湯をさして、 ひたひたになったらはじめて細くゆっくりとまんべんなく円を描くようにお湯をさします

最初に中心にお湯をささないのは、お湯で粉がひたひたになる前はコーヒーの層が崩れやすいからです。 (中心はコーヒーの層があついので崩れやすくなっています)

中心からだんだん大きな円を描いていき、端までいったら小さな円を描いてもどる。 その繰り返しをします。この時、粉がひたひたな状態を維持するのが大事です

粉が動かないように気をつけます
(粉は水より重くなっているので簡単には動きません)

湯は粉が浸るくらいの量 お湯を注ぐのは粉のふくらんだ線までです。 ひたひたな状態を維持するようにお湯は、細くさし続けます。 もしも、粉がひたったら湯をそそぐのをやめ、お湯がドリッパーにたまり過ぎないように気をつけます。

ポイントはひたひたにすることです。 しっかり蒸らしたコーヒーの粉はどの粉も一気に成分がとける状態になっています。 ひたひた状態を維持するとまずうまみが一気にとけだします。 粉が動いていないのでどの粉も同じ条件で成分をとかすことになります。 うまみがとけている間は水溶液(コーヒー液)の濃度が濃くなっています

うまみのようにとけやすい部分は濃い水溶液中にもとけますが、 渋味や嫌な苦みなどはとけにくい成分のため薄い水溶液(ものをとかす力が強い) になってはじめてとけます。ですから、コーヒーが薄くなってきたらドリッパーをはずしてしまえば うまみだけのコーヒーがとれるわけです。つまり、前半でうまみが後半で渋味がとける事になるわけです

もし、ひたひたにしないで丁寧にお湯をさしすぎると粉の上の方ではうまみがとけ終わって 渋味がとけてしまいます。それを防ぐためにはひたひたにして全体的に濃度を緩やかに下げる必要が あります

うまみ
  • 高い濃度の水溶液(ものをとかす力がよわい)にもとける。
  • 全体としてとけやすい。
  • 低温でもとける。
  • 吸着されにくい。(二度ごしを試そうの所を参照)
しぶみ
  • 低い濃度の水溶液(ものをとかす力がつよい)にしかとけない
  • 全体としてとけにくい
  • 低温でとけにくい
  • 吸着されやすい

このうまみと渋味の性質の違いを利用してコーヒーをだすわけです

人数分の半分の量がでたらやめます コーヒーがサーバーに人数分の約半分まで出たらストップです。 この位でコーヒーのおいしい成分が出つくします。 あとに出てくるのは、渋みや、いやな苦味などです。

サーバーに人数分の約半分の量まででたらドリッパーをはずします。 これ以降、ドリッパーからおちてくるコーヒーが薄くなってきます。 半分くらいのところにきたらスプーンなどでドリッパーからおちてくるコーヒーをすくって 飲んでみてください。だんだん渋くなってくるのが判ります

ここで問題となるのはどこでドリッパーをはずすかということです。 渋味がではじめて、すぐにはずすとブラックで飲むにはさっぱりしていいのですが ミルクを入れるとミルクに負けてしまいます。 少し渋味が入るとミルクを入れたときにコクがでてうまいものです。 渋味をいれすぎれば単にまずいコーヒーになってしまいます

結局、どこではずすかは個人の好みが強くなります。 人数分の半分を目安にして後はテキトーに決めて下さい。

ちなみに、豆によって渋みのでかたに傾向ががあります
”モカ”・”マンデリン”など種類別のいれ方は、 ”コーヒーの極意”を 参考にして下さい

湯で人数分の量に薄めます やかんの湯を沸騰させ、その湯でコーヒーを人数の量にします。 この時点で好みの濃さにします

やかんのお湯を沸騰させてサーバーに好みの濃さまで薄めます。 コーヒーの抽出自体の温度は85度前後でおこなっていますからサーバーにできた原液は 60度~65度ぐらいです。(5人分の時)

これに沸騰したお湯で人数分に薄めると80度前後になります。 このぐらいの温度ならばちょうど飲み頃となります。ちなみにアイスコーヒーの場合は、 抽出された原液をお湯で薄めずに氷や水で薄めます。 ただし、コーヒー豆はアイスコーヒー用を使ってください

ちなみに、金枠を使わなくてもカリタのドリッパーや河野のドリッパーでも 代用はできます(使いやすさは、やっぱ松屋の金枠には劣りますが・・・・)